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真皮(Dermis)

真皮は、皮膚の中間層に位置する組織で、表皮の下にあり、皮下組織の上に存在する。真皮は皮膚の強度や弾力性を支える役割を担い、血管や神経、汗腺、皮脂腺、毛包などの構造が含まれている。これにより、栄養供給、体温調節、感覚受容、保護機能などを果たしている。

成分

  1. 細胞
    • 線維芽細胞:膠原線維や弾性線維、基質成分を合成する主要な細胞。
    • マクロファージ:異物の貪食や免疫応答を担う。
    • 肥満細胞(マスト細胞):アレルギー反応や炎症反応に関与。
  2. 細胞外基質(ECM: Extracellular Matrix)
    • 膠原線維:皮膚の強度と弾性を維持。
    • 弾性線維:皮膚の伸縮性を提供。
    • プロテオグリカンとヒアルロン酸:水分保持を担い、皮膚の保湿と柔軟性に寄与。
  3. 血管
    • 毛細血管、動脈、静脈が発達しており、酸素や栄養素を供給し、体温調節を行う。
  4. 神経
    • 温覚、触覚、圧覚、痛覚などを感知する神経終末が豊富に分布。

機能

  1. 構造的支持
    • コラーゲンや弾性線維が皮膚の強度、弾力性、形状を支える。
  2. 栄養供給
    • 毛細血管を通じて表皮へ酸素や栄養を供給し、老廃物を排出する。
  3. 感覚受容
    • メルケル細胞、パチニ小体、ルフィニ小体などの受容器を介して、触覚、圧覚、温覚、冷覚、痛覚を感知する。
  4. 体温調節
    • 血管の収縮・拡張を通じて体温を調整。
    • 汗腺を通じて汗を分泌し、蒸発冷却を行う。
  5. 免疫防御
    • マクロファージや肥満細胞が病原体の侵入を防ぎ、免疫応答を誘導する。

関連疾患とトラブル

  1. 老化
    • 加齢に伴いコラーゲンや弾性線維が減少し、シワやたるみが生じる。
    • ヒアルロン酸の減少により水分保持能力が低下し、乾燥が目立つ。
  2. 瘢痕形成
    • 真皮が損傷を受けると、線維芽細胞が活性化し、コラーゲンが過剰に生成されて瘢痕(傷跡)を形成する。
  3. 炎症性疾患
    • 真皮の免疫細胞が関与する疾患(例:アトピー性皮膚炎や乾癬)が発生することがある。
  4. 血管拡張
    • 真皮の血管が拡張することで、赤ら顔や毛細血管拡張症が生じる。
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