72歳女性。原発性骨粗鬆症と診断され、腰痛を主訴に整形外科に通院し、処方1により治療を行なっていたが、腰椎骨密度は、若年成人平均値(YAM)比が1年前は69%であったのに対し、1ヶ月前の結果は67%と改善が認められなかったことに加え、椎体骨折の数が2個以上認められた。
上記の結果より、骨密度を改善させるためにロモソズマブ(遺伝子組換え)注による治療を行うこととなった。
問1 カルシウム代謝および本疾患に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- カルシウムとリン酸が反応して膠原線維に沈着する現象を骨形成という。
- 副甲状腺ホルモンは、血中カルシウム濃度を低下させる。
- 原発性と続発性に分類され、続発性の発症頻度が高い。
- 骨粗鬆症に関連する骨折のリスクを評価するためにFRAX(fracture risk assessment tool)が用いられる。
- 血清カルシウム濃度や血清リン値は低い値を示す。
問2 新たに使用されることとなったロモソズマブ(遺伝子組換え)注に関する記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。
- RANKL(NF−κB活性化受容体リガンド)に特異的に結合し、破骨細胞による骨吸収を抑制する。
- 1ヶ月に1回、24ヶ月皮下注射する。
- 投与中は、適切なカルシウム及びビタミンDの補給を行う。
- 過去1年以内の虚血性心疾患又は脳血管障害の既往歴のある患者に対して、本剤の投与は避ける。
- 歯科治療をするにあたり、本剤を使用していることを伝える必要はない。
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