薬剤師国家試験出題項目

生殖器系

Section12 生殖器系

生殖器系とは、生殖腺、関連器官、外生殖器からなる混合系のことである。男性と女性では、生殖腺、関連器官、外生殖器が異なる。

生殖器系の働きは、ゴナドトロピン放出ホルモン(Gn−RH)や卵胞刺激ホルモン(FSH)、黄体形成ホルモン(LH)によって調節されている。

 1 男性の生殖腺(精巣)

 男性の生殖腺である精巣では、精子の形成、テストステロン、種々の性ホルモンを合成・分泌している。精巣は精細管で構成されており、その間にはライディッヒ細胞、血管が存在する。精細管は基底膜の中に存在しており、基底膜の内部にはセルトリ細胞、精原細胞、精母細胞、精細胞、精子が存在している。セルトリ細胞は精子が発育するための環境を整える役割を担っている。

【精子の成熟・射精】
 ライディッヒ細胞から分泌されるテストステロンは、アンドロゲン結合タンパク質と結合し、精細管に移行する。それにより精細管内のテストステロン濃度が高い状態が保たれ、精子の生成が促進される。生成された精子は精細管と連絡している精巣上体に蓄積され、射精される際には精管を通り、精嚢や前立腺からの分泌液と混じり、尿道を通過する。

2 女性の生殖腺(卵巣)

 女性の生殖腺である卵巣は、卵胞を発育させるとともに性ホルモンの合成・分泌に関わる。卵胞は中心に1個の卵細胞とそれを囲む多数の卵胞細胞から構成される。成熟期(思春期〜更年期)の女性の卵巣では、卵胞の成熟、排卵、黄体化、萎縮の変化が性周期的に繰り返され、この変化に伴って性ホルモンの合成・分泌が行われる。成熟卵胞には顆粒膜細胞があり、排卵後に顆粒球細胞は黄体細胞に変化する。顆粒球細胞からはエストロゲンが分泌され、黄体細胞からはプロゲステロンが分泌される。このことから卵巣は、卵胞期では主にエストロゲンを分泌し、黄体期では主にプロゲステロンを分泌することで子宮の発達と妊娠の維持に関わる。

3 性ホルモンの分泌と調節

 性ホルモンの合成・分泌には、様々なホルモンが関与している。視床下部より分泌されるゴナドトロピン放出ホルモン(Gn−RH)により、下垂体が刺激されると下垂体前葉よりゴナドトロピン(卵胞刺激ホルモン(FSH)、黄体形成ホルモン(LH))が分泌される。FSHは、女性では卵巣の顆粒膜細胞を刺激し、卵胞ホルモン(エストラジオール)の合成・分泌を促進するとともに、男性では精巣のセルトリ細胞を刺激しLHに対する反応性を増大させる。また、LHは、女性では黄体細胞を刺激して黄体ホルモン(プロゲステロン)の合成・分泌を促進するとともに、男性ではライディッヒ細胞を刺激してテストステロンの合成・分泌を促進する。

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