薬剤師国家試験出題項目

溶解に影響を及ぼす因子

Sction4 溶解影響ぼす因子

固体の液体への溶解現象は、溶媒と溶質の分子間相互作用の影響を受ける。温度や溶媒のpHにより分子間相互作用が変化すると、溶解度に変化が認められる。

1 溶解度と温度

溶解過程には、溶解時熱を取り込む吸熱溶解と熱を放出する発熱溶解があり、吸熱溶解ではΔH>0、発熱溶解ではΔH<0である。このことから、吸熱溶解時、発熱溶解時の溶解度の対数(lnx)と絶対温度の逆数(1/T)のプロットは下図のようになる。

なお、ほとんどの薬物の溶解過程は吸熱溶解であることから、温度の上昇とともに溶解度は上昇する。

2 溶解度とpH

弱酸性薬物、弱塩基性薬物は、解離度が変化するとそれに伴って溶解度も変化する。弱酸性薬物、弱塩基性薬物の溶解度は以下の式により求めることができる。

<弱酸性薬物>
Cs=C0(1+10pH-pKa

<弱塩基性薬物>
Cs=C0(1+10 pKa-pH

Cs:溶解度、C0:非イオン形の溶解度

<弱酸性薬物
・pHが低い場合
ほとんど解離していないため、Cs=C0となる
・pH=pKa
Cs=2×C0となる
・pHがpKaよりも高い場合
イオンの量が急激に増えるため、溶解度も急激に上昇する

<弱塩基薬物>
pHが高い場合
ほとんど解離していないため、Cs=C0となる
pH=pKa
Cs=2×C0となる
pHがpKaよりも低い場合
イオンの量が急激に増えるため、溶解度も急激に上昇する

◇関連問題◇
第98回問50、第98回問173、第101回問176、第104回問170

-薬剤師国家試験出題項目

Copyright© yakugaku lab , 2020 All Rights Reserved Powered by AFFINGER5.