◉名称
一般名:注射用バンコマイシン塩酸塩

◉分類
グリコペプチド系抗生物質製剤
◉薬効薬理
細胞壁合成の前駆体のペプチド鎖末端に直接結合(ペプチド鎖のD–アラニル–D–アラニン部分に水素結合)し、ペプチドグリカン層の合成を阻害する
◉効能・効果
- 〈適応菌種〉
バンコマイシンに感性のメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)
〈適応症〉
敗血症、感染性心内膜炎、外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、骨髄炎、関節炎、肺炎、肺膿瘍、膿胸、腹膜炎、化膿性髄膜炎 - 〈適応菌種〉
バンコマイシンに感性のメチシリン耐性コアグラーゼ陰性ブドウ球菌(MRCNS)
〈適応症〉
敗血症、感染性心内膜炎、外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、骨髄炎、関節炎、腹膜炎、化膿性髄膜炎 - 〈適応菌種〉
バンコマイシンに感性のペニシリン耐性肺炎球菌(PRSP)
〈適応症〉
敗血症、肺炎、化膿性髄膜炎 - MRSA又はMRCNS感染が疑われる発熱性好中球減少症
◉相互作用
◉薬力学的相互作用に関与する要因
- 全身麻酔薬との併用により、紅斑、ヒスタミン様潮紅、アナフィラキシー反応等の副作用が発現することがある
- 腎毒性及び聴器毒性を有する薬剤と併用すると、腎障害、聴覚障害が現れることがある
◉副作用
◉主な副作用
発疹、かゆみ、発赤、蕁麻疹、顔面潮紅、水疱、貧血、発熱など
◉重大な副作用
呼吸困難、全身潮紅、浮腫
[ショック、アナフィラキシー]全身倦怠感、のどの痛み、出血傾向
[汎血球減少、無顆粒球症、血小板減少]発熱、皮膚・粘膜が赤く腫れて発疹や水ぶくれができる、眼球結膜の充血
[中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群、剥脱性皮膚炎]発疹、発熱、全身倦怠感
[薬剤性過敏症症候群]めまい、耳鳴、聴力低下
[第8脳神経障害]
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