薬剤師国家試験出題項目

泌尿器系

Section11 泌尿器系

泌尿器系とは、血液をろ過し尿として排泄する器官系のことであり、腎臓、尿管、膀胱、尿道からなる。腎臓で作られた尿は尿管を介して膀胱に運ばれ、一時的に蓄えられた後、尿道を介して体外に排泄される。

1 腎臓

1)構造

 腎臓はソラマメの形をした臓器(重さ:120〜150g)で、後腹膜腔の腹腔後壁上部に左右1対で存在している。腎臓の内部は表層部の腎皮質と深層部の腎髄質に分けられる。腎動脈、腎静脈、神経、尿管は、腎臓の中央にある腎門といわれる場所から出入りしており、腎杯から尿管に至る部位を腎盂という。

2)機能単位

 腎臓の最小単位をネフロンという。ネフロンは左右の腎臓にそれぞれ約100万個存在しており、腎小体と尿細管からなる。腎小体は、糸球体とボーマン嚢からなり、尿細管は糸球体に近い方から近位尿細管、ヘンレ係蹄、遠位尿細管とよばれる。ネフロンは最終的に集合管に合流し、皮質と髄質を貫いて腎乳頭に開口する。

2 尿路(尿管、膀胱、尿道)

1)尿管の構造と機能

 腎臓の中央部にある腎門から尿管(長さ約30cm、直径約5mm)が出ており、左腎、右腎から出た尿管は、後腹壁を通り骨盤内に侵入し、膀胱に開口している。尿管は粘膜、筋層、外膜から構成され、筋層には内輪筋、縦走筋が存在している。内輪筋、縦走筋は、尿管における蠕動運動を誘発し、尿の輸送に関与している。尿管は交感神経、副交感神経に支配されており、それらの作用により蠕動運動が調節されている。

2)膀胱、尿道の構造

 膀胱は、尿を貯める袋状の器官であり、男性では直腸の前、女性では子宮、膣の前に存在している。膀胱底の内面には、膀胱三角と言われる場所が存在しており、後方の2頂点には左右からの尿管が開口し、前方の頂点には尿道口がある。膀胱は内側から粘膜ひだ、筋層、外膜が存在しており、筋層は3層構造(内外が縦走筋、中央が輪状筋)となっている。
尿道は体外に尿を排泄する管であり、男性(約16〜20cm)と女性(約4cm)では長さが異なる。尿道には外尿道括約筋が存在し、この働きにより随意的に尿を我慢することができる。

3)膀胱、尿道の機能

膀胱に尿を蓄えることを蓄尿、膀胱内の尿を体外に排泄することを排尿という。

膀胱に尿が一定量蓄積すると、膀胱内圧が上昇し膀胱壁に存在する伸展受容器が興奮することでインパルスが発生する。この刺激が大脳皮質に到達すると尿意が起こるとともに副交感神経が興奮し、膀胱平滑筋の収縮、膀胱括約筋の弛緩が起こる。この過程を排尿反射といい、これとともに意図的に外尿道括約筋を弛緩させることで排尿が行われる。

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