薬剤師国家試験出題項目

円偏光二色性測定法

円偏光二色性とは、光学活性物質の左右円偏光のモル吸光係数の差により認められる現象であり、タンパク質など高分子の高次構造解析に応用されている。

1 円(偏光)二色性

 平面偏光が光学活性物質を通過する際、その吸収波長領域における左右円偏光のモル吸光係数に差が認められることがある。この現象を円偏光二色性または円二色性(CD)という。
媒質中での左右円偏光の速度(屈折率)が異なることに加え、モル吸光係数が異なれば、左右円偏光の透過光の合成ベクトルの軌跡は軸の傾いた楕円(楕円偏光)となる。

円二色性の測定では、楕円の長軸、短軸をそれぞれa、bとし、tanθ=b/aとなるθを楕円率という。左右円偏光の吸光度に対してはそれぞれ、ランベルト・ベールの法則が成立するため、θは試料の濃度、層長に比例する。このことから、単位濃度、単位層長あたりの楕円率であるモル楕円率[θ]を用いて、円二色性を評価する。

モル楕円率[θ]と波長の関係をプロットしたものを円二色性曲線(CDスペクトル)という。

2 円(偏光)二色性の応用

 円二色性曲線(CDスペクトル)は、タンパク質の二次構造、核酸の立体構造、金属錯体の構造、有機化合物の立体配置などを決定するのに有用とされている。

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