モリブデン（Mo）（Molybdenum）

モリブデン（Molybdenum）は、周期表の第5周期、第6族に属する金属元素であり、化学記号はMo、原子番号は42である。モリブデンは金属光沢を有する銀灰色の固体であり、耐熱性や化学的安定性を有している。生体にとっては必須微量元素であり、酵素の活性に関与する。

生物学的役割

モリブデンは微量ながら生体にとって重要な役割を果たしている。特に、酵素の補因子として機能する。

モリブデン含有酵素

1. キサンチンオキシダーゼ:
   • キサンチンを尿酸に変換する酵素であり、プリン代謝に関与する。

摂取源

モリブデンは食品や環境中に広く存在し、以下の食品に多く含まれる：

• レンズ豆やインゲン豆などの豆類
• 穀物（特に小麦や米）
• 緑色野菜
• 肉類や内臓肉（特に肝臓）

不足による影響

モリブデン不足は非常に稀であるが、以下の影響を引き起こす可能性がある：

1. 代謝異常:
   • モリブデンを必要とする酵素の働きが低下し、代謝障害を引き起こす。
   • 例: キサンチンオキシダーゼの低下により、尿酸産生が障害される。