医薬品情報

トルリシティ皮下注アテオス(デュラグチド)

名称

商品名:トルリシティ皮下注アテオス
一般名:デュラグチド

剤形、規格

皮下注:0.75 mg

構造

デュラグルチドは、遺伝子組換え融合糖タンパク質であり、1〜31番目は改変型ヒトグルカゴン様ペプチド1、また48〜275番目は改変型ヒトIgG4のFcドメインからなり、2、16、30、57、63及び64番目のアミノ酸残基がそれぞれGly、Glu、Gly、Pro、Ala及びAlaに置換されている。
デュラグルチドは、チャイニーズハムスター卵巣細胞から産生される。
デュラグルチドは、275個のアミノ酸残基からなるサブユニット2個から構成される糖タンパク質(分子量:約63,000)である。

 

薬効分類

持続性GLP−1受容体作動薬

本剤は、アミノ酸置換と分子量の増加により作用の持続化を可能にしています。

・アミノ酸置換により、DPP−4による分解に抵抗性を示す。
・分子量を大きくすることにより、吸収速度および腎クリアランスを低下させている。

薬効薬理・作用機序

デュラグルチドはGLP−1受容体を介してcAMP(サイクリックAMP)を増大させることによりグルコース濃度依存的にインスリン分泌を促進させる。

・インスリン分泌機構について
①グルコースがGULT2により膵β細胞に取り込まれる。
②取り込まれたグルコースによりATPが産生される。
③産生されたATPによりATP感受性Kチャネルが閉口する。
④細胞内K濃度が上昇し、脱分極が誘発され、それにより電位依存性Ca2チャネルが開口する。
⑤細胞内Ca2が上昇することによりインスリン分泌が促進される。

・GLP-1、GIPの作用について
GLP-1、GIPが受容体に作用すると細胞内cAMPが上昇する。それによりCa2の有効性が増大し、インスリン分泌が促進される。

適応症、服用方法、使用方法

・2型糖尿病
通常、0.75mgを週に1回、皮下注射する。

投与を忘れた場合の対処法については以下のようになっています。
・次回投与までの期間が3日間(72時間)以上である
気づいた時点で直ちに投与し、その後はあらかじめ定められた曜日に投与すること
・次回投与までの期間が3日間(72時間)未満
投与せず、次のあらかじめ定められた曜日に投与すること。

使用できない場合(禁忌)

1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
2 糖尿病性ケトアシドーシス、糖尿病性昏睡又は前昏睡、1型糖尿病の患者
[インスリン製剤による速やかな治療が必須となるので、本剤を投与すべきでない。]
3 重症感染症、手術等の緊急の場合
[インスリン製剤による血糖管理が望まれるので、本剤の投与は適さない。]

使用するにあたっての注意事項

(1) 2型糖尿病の診断が確立した患者に対してのみ適用を考慮すること。糖尿病以外にも耐糖能異常や尿糖陽性を呈する糖尿病類似の病態(腎性糖尿、甲状腺機能異常等)があることに留意すること。

(2) 本剤の適用は、あらかじめ糖尿病治療の基本である食事療法、運動療法を十分に行った上で効果が不十分な場合に限り考慮すること。

(3) 本剤はインスリンの代替薬ではない。本剤の投与に際しては、患者のインスリン依存状態を確認し、投与の可否を判断すること。類薬において、インスリン依存状態の患者で、インスリンからGLP-1受容体作動薬に切り替え、急激な高血糖及び糖尿病性ケトアシドーシスが発現した症例が報告されている。

(4) 投与する場合には、血糖、尿糖を定期的に検査し、薬剤の効果を確かめ、3〜4ヵ月間投与して効果が不十分な場合には、より適切と考えられる治療への変更を考慮すること。

(5) 投与の継続中に、投与の必要がなくなる場合があり、また、患者の不養生、感染症の合併等により効果がなくなったり、不十分となる場合があるので、食事摂取量、血糖値、感染症の有無等に留意の上、常に投与継続の可否、薬剤の選択等に注意すること。

(6) 本剤は持続性製剤であり、本剤中止後も効果が持続する可能性があるため、血糖値の変動や副作用予防、副作用発現時の処置について十分留意すること。

(7) 本剤の使用にあたっては、患者に対し、低血糖症状及びその対処方法について十分説明すること。特にスルホニルウレア剤、速効型インスリン分泌促進剤又はインスリン製剤と併用する場合、低血糖のリスクが増加するおそれがある。これらの薬剤と併用する場合、低血糖のリスクを軽減するため、これらの薬剤の減量を検討すること。

(8) 低血糖があらわれることがあるので、高所作業、自動車の運転等に従事している患者に投与するときは注意すること。

(9) 急性膵炎が発現した場合、本剤の投与を中止し、再投与しないこと。急性膵炎の初期症状(嘔吐を伴う持続的な激しい腹痛等)があらわれた場合は、使用を中止し、速やかに医師の診断を受けるよう指導すること。

(10) 胃腸障害が発現した場合、急性膵炎の可能性を考慮し、必要に応じて画像検査等による原因精査を考慮するなど、慎重に対応すること。

(11) 本剤投与中は、甲状腺関連の症候の有無を確認し、異常が認められた場合には、専門医を受診するよう指導すること。

(12) 本剤の自己注射にあたっては、患者に十分な教育訓練を実施した後、患者自ら確実に投与できることを確認した上で、医師の管理指導のもと実施すること。また、器具の安全な廃棄方法について指導を徹底すること。添付されている取扱説明書を必ず読むよう指導すること。

(13) 本剤は週1回、同一曜日に投与する薬剤である。投与を忘れた場合は、次回投与までの期間が3日間(72時間)以上であれば、気づいた時点で直ちに投与し、その後はあらかじめ定めた曜日に投与すること。次回投与までの期間が3日間(72時間)未満であれば投与せず、次のあらかじめ定めた曜日に投与すること。なお、週1回投与の曜日を変更する必要がある場合は、前回投与から少なくとも3日間(72時間)以上間隔を空けること

(14)  本剤とインスリン製剤との併用における有効性及び安全性は検討されていない。

(15)  本剤とDPP-4阻害剤はいずれもGLP-1受容体を介した血糖降下作用を有している。両剤を併用した際の臨床試験成績はなく、有効性及び安全性は確認されていない。

副作用

<主な副作用>
便秘、悪心、下痢など

<重大な副作用>
・低血糖
・アナフィラキシー、血管浮腫

<重大な副作用(類薬)>
・急性膵炎
・腸閉塞

飲み合わせ(相互作用)

<併用注意>
・糖尿病用薬
(インスリン製剤、SU剤、速効型インスリン分泌促進薬、α−グルコシダーゼ阻害薬、チアゾリジン系薬剤、DPP−4阻害剤、ビグアナイド系薬剤、SGLT−2阻害剤など)
血糖降下作用が増強される。

・糖尿病用薬の血糖降下作用を増強する薬
(β−遮断薬、モノアミン酸化酵素阻害剤など)
血糖降下作用が増強される。

・糖尿病用薬の血糖降下作用を減弱する薬
(アドレナリン、副腎皮質ステロイド、甲状腺ホルモンなど)
血糖降下作用が減弱される。

・ワルファリンカリウム
本剤の胃内容排泄速度の低下によりワルファリンの最高血中濃度到達時間が遅延する。


(注意事項)
作成日時の時点における医薬品情報を使用して作成しております。
医薬品を使用する前には、必ず最新の添付文書を確認するようにしてください。

-医薬品情報

Copyright© yakugaku lab , 2020 All Rights Reserved Powered by AFFINGER5.