タケキャブ錠10mg/20mg(ボノプラザンフマル酸塩)

名称

商品名:タケキャブ
一般名:ボノプラザンフマル酸塩


剤形、規格

錠剤:10、20 mg

下田武

従来のPPIは酸に不安定であることから、腸溶性錠となっていますが、ボノプラザンは酸に安定であるため、本剤は腸溶性錠ではありません。
本剤は腸溶性錠でないことから、従来のプロトンポンプインヒビターに比べ作用発現が速やかであるとされています。


構造


薬効分類

カリウムイオン競合型アシッドブロッカー
(プロトンポンプインヒビター)


薬効薬理・作用機序

ボノプラザンは酸性条件下で活性化することなく、H,K−ATPaseにおいてKに可逆的かつ競合的に作用することによりH,K−ATPaseを阻害する。
ボノプラザンは塩基性が強く胃壁細胞の酸生成部位に長時間残存して胃酸生成を抑制する。

<プロトンポンプインヒビターの作用機序>

下田武

ヘリコバクター・ピロリ除菌治療には、アモキシシリン水和物、クラリスロマイシン、メトロニダゾールが用いられることがあり、ボノプラザンは胃内pHを上昇させることによりそれらの作用を高めるとされています。なお、ボノプラザンには、抗ヘリコバクター・ピロリ活性及びヘリコバクター・ピロリウレアーゼ阻害活性は示さないとされています。

下田武

本剤は酸による活性化を必要としないことから、従来のプロトンポンプインヒビターに比べ作用発現が速やかであり、かつ、胃内pHを最大限に低下させることができるとされています。
また、胃壁細胞の酸生成部位に長時間残存して、夜間の酸逆流に対しても高い効果を示すとされています。


適応症、服用方法、使用方法

○胃潰瘍、十二指腸潰瘍の場合
通常、成人にはボノプラザンとして1回20mgを1日1回経口投与する。
なお、通常、胃潰瘍では8週間まで、十二指腸潰瘍では6週間までの投与とする。

○逆流性食道炎の場合
通常、成人にはボノプラザンとして1回20mgを1日1回経口投与する。なお、通常4週間までの投与とし、効果不十分の場合は8週間まで投与することができる。
さらに、再発・再燃を繰り返す逆流性食道炎の維持療法においては、1回10mgを1日1回経口投与するが、効果不十分の場合は、1回20mgを1日1回経口投与することができる。

○低用量アスピリン投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制の場合
通常、成人にはボノプラザンとして1回10mgを1日1回経口投与する。

○非ステロイド性抗炎症薬投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制の場合
通常、成人にはボノプラザンとして1回10mgを1日1回経口投与する。

○ヘリコバクター・ピロリの除菌の補助の場合
通常、成人にはボノプラザンとして1回20mg、アモキシシリン水和物として1回750mg(力価)及びクラリスロマイシンとして1回200mg(力価)の3剤を同時に1日2回、7日間経口投与する。
なお、クラリスロマイシンは、必要に応じて適宜増量することができる。ただし、1回400mg(力価)1日2回を上限とする。プロトンポンプインヒビター、アモキシシリン水和物及びクラリスロマイシンの3剤投与によるヘリコバクター・ピロリの除菌治療が不成功の場合は、これに代わる治療として、通常、成人にはボノプラザンとして1回20mg、アモキシシリン水和物として1回750mg(力価)及びメトロニダゾールとして1回250mgの3剤を同時に1日2回、7日間経口投与する。


使用できない場合(禁忌)

1.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
2.アタザナビル硫酸塩、リルピビリン塩酸塩を投与中の患者


使用するにあたっての注意事項

1.治療にあたっては経過を十分に観察し、病状に応じ治療上必要最小限の使用にとどめること。

2.本剤の長期投与にあたっては、定期的に内視鏡検査を実施するなど観察を十分行うこと。

3.逆流性食道炎の維持療法においては、再発・再燃を繰り返す患者に対し投与することとし、本来維持療法の必要のない患者に投与することのないよう留意すること。寛解状態が長期にわたり継続する症例で、再発するおそれがないと判断される場合は1回20mgから1回10mgへの減量又は休薬を考慮すること。

4.本剤をヘリコバクター・ピロリの除菌の補助に用いる際には、除菌治療に用いられる他の薬剤の添付文書に記載されている禁忌、慎重投与、重大な副作用等の使用上の注意を必ず確認すること。


副作用

<主な副作用>
便秘、発疹、肝機能検査値異常(ピロリの除菌以外)
下痢、発疹、肝機能検査値異常(ピロリの除菌時)

<重大な副作用>
ヘリコバクター・ピロリの除菌に用いられるクラリスロマイシン、アモキシシリン水和物において偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎が現れることがある。


体内動態

本剤は主として肝薬物代謝酵素CYP3A4で代謝され、一部CYP2B6、CYP2C19及びCYP2D6で代謝される。


飲み合わせ(相互作用)

<併用禁忌>
・アタザナビル硫酸塩
本剤の胃酸分泌抑制作用によりアタザナビル硫酸塩の溶解性が低下し、アタザナビルの血中濃度が低下する可能性がある。

・リルピビリン塩酸塩
本剤の胃酸分泌抑制作用によりリルピビリン塩酸塩の吸収が低下し、リルピビリンの血中濃度が低下する可能性がある。

<併用注意>
・CYP3A4阻害剤
(クラリスロマイシン等)
本剤の血中濃度が上昇することがある。

・ジゴキシン、メチルジゴキシン
本剤の胃酸分泌抑制作用によりジゴキシンの加水分解が抑制され、ジゴキシンの血中濃度が上昇する可能性がある。

・イトラコナゾール
・チロシンキナーゼ阻害剤(ゲフィチニブ、ニロチニブ、エルロチニブ)
・ネルフィナビルメシル酸塩
本剤の胃酸分泌抑制作用により上記薬剤の血中濃度が低下する可能性がある。


(注意事項)
作成日時の時点における医薬品情報を使用して作成しております。
医薬品を使用する前には、必ず最新の添付文書を確認するようにしてください。