ソラニジン配糖体

ソラニジンは、アルカロイドと呼ばれる化学物質の一種であり、ナス科植物（ジャガイモなど）に含まれる毒性成分である。ソラニジンは、主にソラニンやチャコニンの加水分解によって生成されるアグリコン（非糖部分）である。ソラニジンそのものは生理活性を有しており、摂取量が多い場合、消化器系の不調や神経症状を引き起こす可能性がある。

ソラニン

ソラニンは、ナス科植物に含まれるステロイド型配糖体アルカロイド（ステロイドアルカロイド配糖体）の一つである。特にジャガイモの芽や未熟な緑色の部分に高濃度で存在する。ソラニンは次のような特性を有する：

• 毒性: ソラニンは、細胞膜の働きを妨害し、消化器系障害（吐き気、嘔吐、下痢）や神経系症状（頭痛、めまい、けいれん）を引き起こす可能性がある。
• 構造: ソラニジンに糖鎖が結合した構造を有している。
• 加熱による影響: 通常の調理温度では分解されにくいため、食材選びや調理時には注意が必要である。

チャコニン

チャコニンは、ソラニンと同様にナス科植物に含まれるステロイド型配糖体アルカロイドである。ジャガイモに特に多く含まれ、ソラニンとともに主要な毒性物質とされている。特徴は以下の通りである：

• 毒性: ソラニンと類似しており、消化器症状や神経症状を引き起こす可能性がある。ソラニンとチャコニンは相乗効果を有するため、両方の濃度が問題となる。
• 構造: ソラニジンに糖鎖が結合してできた配糖体である。
• 濃度分布: ジャガイモの皮、芽、緑化した部分に特に多く含まれる。