ステロイド外用剤の強さと適切な使用法

ステロイド外用剤の強さと適切な使用法

ステロイド外用剤は抗炎症作用と血管収縮機能の強さにより5つのクラス(ストロンゲスト、ベリーストロング、ストロング、マイルド(ミディアム)、ウィーク)に分類されている。ステロイド外用剤は、症状の強さ及び使用部位により適切なものを選択する必要がある。


皮疹の重症度と外用薬の選択

・最重症
強い炎症を伴う皮疹が体表面積の30%以上
2歳未満:ストロング以下
2〜12歳:ベリーストロング以下
13歳以上:ベリーストロング以下
・重症
強い炎症を伴う皮疹が体表面積の10%以上、30%未満
2歳未満:ストロング以下
2〜12歳:ベリーストロング以下
13歳以上:ベリーストロング以下
・中等症
強い炎症を伴う皮疹が体表面積の10%未満
2歳未満:マイルド(ミディアム)以下
2〜12歳:ストロング以下
13歳以上:ベリーストロング以下
・軽症
面積にかかわらず軽度の皮疹のみ
全年齢において、ステロイドを含まない外用剤を選択する。

※ベリーストロングを使用しても症状が改善しない場所には、ストロンゲストのステロイド外用剤の使用を検討する。


ステロイド外用剤部位別吸収率

前腕屈側部の吸収率を1とした場合の、体の各部位における吸収率
陰嚢:42
顎:13
前額部:6
腋窩:3.6
頭部:3.5
背部:1.7
前腕背面:1.1
前腕前面:1
手掌:0.83
足裏:0.42

顔面は高い薬剤吸収率を示すことから、原則としてマイルド(ミディアム)以下のステロイド外用剤を選択する。また、腋窩、陰嚢も薬剤吸収率が高いため、副作用を起こさないように注意しながらステロイド外用剤を使用する必要がある。


ステロイド外用剤の適量について

5gチューブで人差指(第二指)の先端から第1関節まで軟膏を出すと、おおよそ0.5gとなる。ステロイド外用剤0.5 gは、成人の手のひら2枚分の使用量に該当するため、5gチューブ1本は手のひら20枚分の使用量に相当する。また、ローション剤においては、1円玉程度の大きさの量が成人の手のひら2枚分の使用量に該当する。

使用回数は1日2回(朝、夕)を原則とし、症状が軽減したら、1日1回に使用回数を減らし、さらに隔日投与、3日に1回と使用回数を減らしていく。

長期使用試験結果より、通常の成人患者に1日5gないし10g程度の初期用量で開始し、症状に合わせて漸減する使用法であれば3ヶ月間使用しても、一過性の副腎機能抑制が現れることがあるが、不可逆性の全身性の副作用は生じないとされている。


外用ステロイド剤:有効成分(商品名)

・ストロンゲスト
0.05% クロベタゾールプロピオン酸エステル
(デルモベート)
0.05% ジフロラゾン酢酸エステル
(ジフラール、ダイアコート)

・ベリーストロング
0.1% モメタゾンフランカルボン酸エステル
(フルメタ)
0.05% 酪酸プロピオン酸ベタメタゾン
(アンテベート)
0.05% フルオシノニド
(トプシム)
0.064% ベタメタゾンジプロピオン酸エステル
(リンデロン DP)
0.05% ジフルプレドナート
(マイザー)
0.1% アムシノニド
(ビスダーム)
0.1% 吉草酸ジフルコルトロン
(テクスメテン、ネリゾナ)
0.1% 酪酸プロピオン酸ヒドロコルチゾン
(パンデル)

・ストロング
0.3% プロピオン酸デプロドン
(エクラー)
0.1% プロピオン酸デキサメタゾン
(メサデルム)
0.12% デキサメタゾン吉草酸エステル
(ボアラ、ザルックス)
0.1% ハルシノニド
(アドコルチン)
0.12% ベタメタゾン吉草酸エステル
(ベトネベート、リンデロン V)
0.025% プロピオン酸ベクロメタゾン
(プロパデルム)
0.025% フルオシノロンアセトニド
(フルコート)

・マイルド(ミディアム)
0.3%吉草酸酢酸プレドニゾロン

(リドメックス)
0.1%トリアムシノロンアセトニド
(レダコート、ケナコルトA)
0.1%アルクロメタゾンプロピオン酸エステル
(アルメタ)
0.05%クロベタゾン酪酸エステル
(キンダベート)
0.1%ヒドロコルチゾン酪酸エステル
(ロコイド)

・ウィーク
0.5%プレドニゾロン
(プレドニゾロン)