グアンファシン塩酸塩

薬剤名

一般名:グアンファシン塩酸塩
代表薬剤の商品名:インチュニブ

構造

薬効分類

注意欠陥/多動性障害治療剤
(選択的α2Aアドレナリン受容体作動薬)

薬効薬理・作用機序

AD /HDでは、前頭前皮質においてノルアドレナリン作動性神経伝達の調節異常が生じていると考えられている。
本剤の作用機序は明確にはされていないが、非臨床試験において前頭前皮質の錐体細胞の後シナプスに存在するα2A受容体を選択的に刺激することで、シナプス伝達を増強させることが示唆されている。
なお、本剤は非中枢刺激薬であり、前シナプスからのドパミンとノルアドレナリンの遊離促進あるいは再取り込みを阻害する作用はない。

グアンファシンのシグナル伝達の機序
グアンファシンは、後シナプスのα2A受容体を選択的に刺激することによりcAMPの産生が阻害されてHCNチャネルが閉じ、前頭前皮質のシグナル伝達が増強すると考えられている。

適応症

●注意欠陥/多動性障害(AD /HD)

禁忌

・本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
・妊婦又は妊娠している可能性のある婦人
・房室ブロック(第二度,第三度)のある患者
[本剤の中枢性の徐脈作用により症状が悪化するおそれがある。]

体内動態

主にCYP3A4およびCYP3A5で代謝される。

相互作用

1)薬力学的相互作用

・中枢抑制剤、アルコール
 本剤の中枢抑制作用が増強することがある。
・降圧作用を有する薬剤、心拍数を減少させる薬剤
本剤の降圧作用、徐脈作用が増強されることがある。

2)薬物動態学的相互作用

・CYP3A4誘導薬、阻害薬
 本剤の血中濃度が変動することがある。

注意:全ての相互作用を記載したものではありません。詳細は添付文書等で確認してください。

副作用

1)主な副作用

傾眠、口渇、血圧降下、頭痛、めまい など

2)重大な副作用

・低血圧
・失神
・房室ブロック

注意:全ての副作用を記載したものではありません。詳細は添付文書等で確認してください。

類似薬との比較

コンサータ(メチルフェニデート)と異なり、薬物依存を生じにくいとされている。
有効性:コンサータ(メチルフェニデート)>ストラテラ(アトモキセチン)≒インチュニブ(グアンファシン)

補足

2005年まで本剤と同成分を含むエスタリック(本態性高血圧治療薬)が販売されていた
眠気、鎮静作用を有することから、自動車の運転等に注意する必要がある
高度な血圧低下および脈拍数減少により失神に至る場合があるので、血圧および脈拍変動に注意しながら投与する
心血管系の状態に注意し、心血管系の影響を示唆する症状が現れた場合には、心電図検査等を行う
本剤服用中に体重増加することがあるため、定期的に体重を測定し、肥満の徴候があらわれた場合には、食事療法、運動療法等の適切な処置を行う
自殺念慮、自殺行為が現れることがあるため、患者の状態を注意深く観察する


(注意事項)
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