クラリス200(クラリスロマイシン)

名称

商品名:クラリス
一般名:クラリスロマイシン


剤形、規格

錠剤:200 mg


構造


薬効分類

マクロライド系抗生物質


薬効薬理・作用機序

クラリスロマイシンは、70S系のリボソームの50Sサブユニットに結合し、蛋白合成を阻害することで抗菌作用を示す。


適応症、服用方法、使用方法

①:一般感染症
通常、成人には1日400mg(力価)を2回に分けて経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。

②:非結核性抗酸菌症
通常、成人には1日800mg(力価)を2回に分けて経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。

③:ヘリコバクター・ピロリ感染症
通常、成人にはクラリスロマイシンとして1回200mg(力価)、アモキシシリン水和物として1回750mg(力価)及びプロトンポンプインヒビターの3剤を同時に1日2回、7日間経口投与する。
なお、クラリスロマイシンは、必要に応じて適宜増量することができる。ただし、1回400mg(力価)1日2回を上限とする。


使用できない場合(禁忌)

・本剤に対して過敏症の既往歴のある患者
・ピモジド、エルゴタミン含有製剤、スボレキサント、ロミタピドメシル酸塩、タダラフィル〔アドシルカ〕、チカグレロル、イブルチニブ、アスナプレビル、バニプレビルを投与中の患者
・肝臓又は腎臓に障害のある患者で、コルヒチンを投与中の患者


使用するにあたっての注意事項

1.本剤をヘリコバクター・ピロリ感染症に用いる際には、除菌治療に用いられる他の薬剤の添付文書に記載されている禁忌、慎重投与、重大な副作用等の使用上の注意を必ず確認すること。


副作用

<主な副作用>
発疹、悪心、嘔吐、胃部不快感、腹部膨満感、腹痛、下痢、好酸球増多、AST(GOT)上昇 ALT(GPT)上昇 など

<重大な副作用>
1. ショック、アナフィラキシー頻度不明 
2. QT延長、心室頻拍(Torsades de pointesを含む)、心室細動頻度不明
3. 劇症肝炎、肝機能障害、黄疸、肝不全頻度不明
4. 血小板減少、汎血球減少、溶血性貧血、白血球減少、無顆粒球症頻度不明
5. 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、多形紅斑頻度不明

6. PIE症候群・間質性肺炎頻度不明
7. 偽膜性大腸炎、出血性大腸炎頻度不明
8. 横紋筋融解症頻度不明
9. 痙攣頻度不明
10. 急性腎障害、尿細管間質性腎炎頻度不明
11. アレルギー性紫斑病頻度不明
12. 薬剤性過敏症症候群


飲み合わせ(相互作用)

<併用禁忌>
ピモジド
エルゴタミン(エルゴタミン酒石酸塩、ジヒドロエルゴタミンメシル酸塩)含有製剤
スボレキサント
ロミタピドメシル酸塩
タダラフィル
チカグレロル
イブルチニブ
アスナプレビル
バニプレビル
本剤のCYP3A4に対する阻害作用により、上記薬剤の代謝が阻害され、それらの血中濃度が上昇する可能性がある。

<併用注意>
・ジゴキシン
本剤の腸内細菌叢に対する影響により、ジゴキシンの不活化が抑制されるか、もしくはP-糖蛋白質を介したジゴキシンの輸送が阻害されることにより、その血中濃度が上昇する。

・スルホニル尿素系血糖降下剤
本剤との併用により、上記薬剤の血中濃度が上昇する可能性がある。

・CYP3A4で代謝される薬剤
カルバマゼピン、テオフィリン、アミノフィリン水和物
シクロスポリン、タクロリムス水和物、エベロリムス
アトルバスタチンカルシウム水和物 シンバスタチン
コルヒチン
ベンゾジアゼピン系薬剤
(トリアゾラム ミダゾラム 等)
非定型抗精神病薬
(クエチアピンフマル酸塩 等)
ジソピラミド、エプレレノン、 エレトリプタン臭化水素酸塩
カルシウム拮抗剤 (ニフェジピン、ベラパミル塩酸塩 等)
ジエノゲスト
ホスホジエステラー ゼ 5 阻害剤
(シルデナフィル クエン酸塩、タダラフィル 等)
クマリン系抗凝血剤
(ワルファリンカリウム 等)
ドセタキセル水和物
オキシコドン塩酸塩 水和物
フェンタニル/フェンタニルクエン酸塩
本剤のCYP3A4に対する阻害作用により、上記薬剤の代謝が阻害される。

・抗凝固剤(CYP3A4で代謝され、P糖蛋白質で排出される薬剤)
(アピキサバン、リバーロキサバン)
本剤のCYP3A4及びP糖蛋白質に対する阻害作用により、上記薬剤の代謝及び排出が阻害される。

・抗凝固剤(P糖蛋白質で排出される薬剤)
(ダビガトランエテキシラート、エドキサバントシル酸塩水和物)
本剤のP糖蛋白質に対する阻害作用により、上記薬剤の排出が阻害される。

・イトラコナゾール、HIV プロテアーゼ阻害剤
(サキナビルメシル酸塩、リトナビル 等)
本剤と上記薬剤のCYP3A4に対する阻害作用により、相互に代謝が阻害される。

・リファブチン、エトラビリン
本剤のCYP3A4 に対する阻害作用により、上記薬剤の代謝が阻害され る。 また、上記薬剤のCYP 3A4に対する誘導作用により、本剤の代謝が 促進される。

・リファンピシン、エファビレンツ、ネビラピン
上記薬剤のCYP3A4に対する誘導作用により、本剤の代謝が促進される。

下田武

クラリスロマイシンは、CYP3A4阻害作用を有することからCYP3A4により代謝される薬物と併用するとそれらの薬物の血中濃度を上昇させることがあります。また、P糖タンパク質に対する阻害作用を有することから、P糖タンパク質の基質となる薬物の排泄を抑制することがあります。

本剤はCYP3A4で代謝されることから、CYP3A4に影響を与える薬物と併用すると本剤の血中濃度が変動することがあるため注意が必要です。

本剤は相互作用を起こしやすい薬物であることから、本剤が処方された場合には、併用薬を必ず確認するようにしましょう。

 

下田武

クラリスロマイシンと併用禁忌の薬物については、統合失調症、自閉症に用いられるピモジド、片頭痛の治療に用いられるエルゴタミン製剤、睡眠薬のスボレキサント、脂質異常症治療に用いられるロミタピドメシル酸塩、肺高血圧症に用いられるタダラフィル、血小板凝集抑制薬であるチカグレロル、白血病やリンパ腫に用いられるイブルチニブ、C型肝炎治療に用いられるアスナプレビル、バニプレビルがあります。

本剤が処方された場合には、統合失調症、片頭痛、不眠症、脂質異常症、肺高血圧、白血病、C型肝炎の治療を行なっていないか、脳梗塞等の既往歴はないかを確認し、併用薬を確認するようにしましょう。


(注意事項)
作成日時の時点における医薬品情報を使用して作成しております。
医薬品を使用する前には、必ず最新の添付文書を確認するようにしてください。