エフピーOD錠(セレギリン塩酸塩)

名称

商品名:エフピー
一般名:セレギリン塩酸塩


剤形、規格

OD錠:2.5 mg


構造


薬効分類

パーキンソン病治療剤
(選択的 MAO−B阻害剤)


薬効薬理・作用機序

セレギリン塩酸塩は、脳内においてモノアミン酸化酵素B(MAO−B)を阻害し、脳内ドパミン濃度を上昇させることにより抗パーキンソン病作用を示す。

① 抹消よりレボドパを補う。
(レボドパ)
② 抹消においてレボドパからドパミンへの分解を触媒するドパ脱炭酸酵素を阻害する。
(ベンセラジド、カルビドパ)
③ レボドパの分解に関わるCOMT(カテコールアミン−O−トランスフェラーゼ)を阻害する。
(エンタカポン)
④ ドパミンの放出を促進させる。
(アマンタジン)
⑤ 中枢においてドパミンの分解を触媒するMAOBを阻害する。
(セレギリン)
⑥ ドパミン受容体を直接刺激する。
(ドパミンアゴニスト:多数)
⑦ ドパミンの量が低下することにより活性化されたアセチルコリンの活性を抑制する。
(中枢性抗コリン薬:多数)


適応症、服用方法、使用方法

・パーキンソン病
レボドパ含有製剤を併用する場合:Yahr 重症度ステージI〜Ⅳ
通常、成人に1日1回2.5mgを朝食後服用から始め、2 週ごとに1日量として2.5mgずつ増量し、最適投与量を定めて、維持量とする(標準維持量1 日7.5mg)。
1日量
セレギリン塩酸塩として5.0mg以上の場合は朝食及び昼食後に分服する。
ただし、7.5mgの場合は朝食後5.0mg及び昼食後2.5mgを服用する。
なお、年齢、症状に応じて適宜増減するが1 日10mgを超えないこととする。

・パーキンソン病
レボドパ含有製剤を併用しない場合:Yahr 重症度ステージI〜Ⅲ
通常、成人に1日1回2.5mgを朝食後服用から始め、2 週ごとに1 日量として2.5mgずつ増量し、1 日10mgとする。1 日量がセレギリン塩酸塩として5.0mg以上の場合は朝食及び昼食後に分服する。
ただし、7.5mgの場合は朝食後5.0mg及び昼食後2.5mgを服用する。

なお、年齢、症状に応じて適宜増減するが1 日10mgを超えないこととする。

下田武

本剤とレボドパ製剤との併用により、レボドパの副作用が増強されることがあるため、観察を十分に行い維持量を決定することとされています。また、本剤とレボドパ製剤による併用効果と思われる不随意運動、幻覚、妄想等があらわれた場合には、本剤又はレボドパの減量等適切に処置を行うこととされています。


警告

1.本剤と三環系抗うつ剤(アミトリプチリン塩酸塩等)との併用はしないこと。また、本剤の投与を中止してから三環系抗うつ剤の投与を開始するには少なくとも14日間の間隔を置くこと。

2.本剤は用量の増加とともにMAO−Bの選択的阻害効果が低下し、非選択的MAO阻害による危険性があり、また更なる効果が認められないため、1日10mgを超える用量を投与しないこと。


使用できない場合(禁忌)

1.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

2.ペチジン塩酸塩、トラマドール塩酸塩又はタペンタドール塩酸塩を投与中の患者
[高度の興奮、精神錯乱等の発現が報告されている。]

3.非選択的モノアミン酸化酵素阻害剤(サフラジン塩酸塩)を投与中の患者
[高度の起立性低血圧の発現が報告されている。]

4.統合失調症又はその既往歴のある患者
[精神症状の悪化が報告されている。]

5.覚せい剤、コカイン等の中枢興奮薬の依存又はその既往歴のある患者

6.三環系抗うつ剤(アミトリプチリン塩酸塩等)を投与中あるいは中止後14日間の患者

7.選択的セロトニン再取り込み阻害剤(フルボキサミンマレイン酸塩等)、セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤(ミルナシプラン塩酸塩等)、選択的ノルアドレナリン再取り込み阻害剤(アトモキセチン塩酸塩)又はノルアドレナリン・セロトニン作動性抗うつ剤(ミルタザピン)を投与中の患者


使用するにあたっての注意事項

1.本剤の投与中は、定期的に効果が持続していることを確認し、効果が消失している場合は使用を中止し、漫然と投与しないこと。

2.めまい、注意力・集中力・反射機能等の低下が起こることがあるので、自動車の運転、機械の操作、高所作業等危険を伴う作業に従事させないように注意すること。

3.英国において、早期・軽症パーキンソン病患者を対象に、レボドパ単独群とセレギリン塩酸塩投与後にレボドパを併用投与した群を比較した神経保護作用に関する長期臨床試験が実施された。その結果、レボドパ単独群の死亡率に対し、セレギリン塩酸塩投与後にレボドパを併用投与した群の死亡率が約1.6倍と有意に高かったとの報告がある。その後の追跡調査では約1.3倍高かったが有意差はなかったとの報告がなされている。また、英国の医薬品庁が依頼した12 , 621人の一般診療のデータベースを用いたコホート研究では約1.1倍高かったが、有意差はなかったとの報告がなされている。さらに、英国以外(米国、ノルウェー、スウェーデン、ドイツ、フィンランド)の5試験のメタアナリシスの結果では約1.05倍で有意差はなく、また2000年英国のコホート研究の報告では、セレギリン塩酸塩とレボドパ併用患者の死亡率は健常人と変わらず、セレギリン塩酸塩治療に関連した死亡率の増加はないと報告している。


副作用

<主な副作用>
不随意運動、興奮、精神症状、ジストニア、構音障害、不安、めまい、ふらつき、頭痛、不眠、眠気、しびれ、うつ症状、悪心・嘔吐、食欲不振、口渇、胃痛、腹痛、便秘、起立性低血圧、動悸、低血圧、肝機能障害、発疹、白血球減少、浮腫、胸痛、倦怠感、ほてり、のぼせ、味覚障害、血清CK上昇など

<重大な副作用>
1 幻覚、妄想、錯乱、せん妄
2 狭心症
3 悪性症候群
4 低血糖
5 胃潰瘍


飲み合わせ(相互作用)

<併用禁忌>
・ペチジン塩酸塩、トラマドール塩酸塩、タペンタドール塩酸塩
高度の興奮、精神錯乱等の発現が報告されている。なお、本剤の投与を中止してからトラマドール塩酸塩及びタペンタドール塩酸塩の投与を開始するには少なくとも14日間の間隔を置くこと。
またトラマドール塩酸塩から本剤に切り換える場合には2〜3 日間の間隔を置くこと。

・非選択的モノアミン酸化酵素阻害剤
高度の起立性低血圧の発現が報告されている。

・三環系抗うつ剤
・選択的セロトニン再取り込み阻害剤
・セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤
・選択的ノルアドレナリン再取り込み阻害剤
・ノルアドレナリン・セロトニン作動性抗うつ剤

下田武

抗うつ薬との併用により、モノアミン総量の増加が認められるため、多くの抗うつ薬と併用禁忌とされています。また、抗うつ薬使用後もすぐに本剤を投与することはできないとされています。
(詳細は添付文書にて確認してください。)。

<併用注意>

・肝臓のチトクロームP4502D6及び3A4の阻害作用を有する製剤
本剤は肝臓のチトクロームP4502D6及び3A4によって代謝されることから、上記の薬剤により本剤の作用、毒性が大幅に増強される可能性がある。

・レセルピン誘導体
上記の薬剤が脳内ドパミンを減少させるため、本剤の作用が減弱される可能性がある。

・フェノチアジン系薬剤、ブチロフェノン系薬剤、スルピリド、メトクロミド
上記の薬剤が脳内のドパミン受容体を遮断するため、本剤の作用が減弱される可能性がある

・トラゾドン塩酸塩
上記の薬剤にセロトニン再取り込み阻害作用があるため脳内セロトニン濃度が高まると考えられている。

・交感神経興奮薬
本剤のMAOB選択性が低下した場合、 交感神経刺激作用が増強され、血圧上昇、頻脈等が発現するおそれがある。


(注意事項)
作成日時の時点における医薬品情報を使用して作成しております。
医薬品を使用する前には、必ず最新の添付文書を確認するようにしてください。