医薬品情報

エビリファイ錠1mg、3mg、6mg、12mg/エビリファイ散1%(アリピプラゾール)

エビリファイ錠1mg、3mg、6mg、12mg/エビリファイ散1%(アリピプラゾール)

名称

商品名:エビリファイ
一般名:アリピプラゾール


剤形、規格

錠:1mg、3mg、6mg、12mg
散:1%


構造


薬効分類

抗精神病薬


薬効薬理・作用機序

アリピプラゾールは、ドパミンD2受容体部分アゴニスト作用、ドパミンD3受容体部分アゴニスト作用、セロトニン5-HT1A受容体部分アゴニスト作用及びセロトニン5-HT2A受容体アンタゴニスト作用を併せ持つ薬剤である。明確な機序は不明であるが、これらの薬理作用が臨床における有用性に寄与しているものと考えられている。

部分アゴニストとは、パーシャルアゴニストとも言われ、受容体に結合しても活性度が生体内成分に比べて小さいもののことです。
アリピプラゾールはドパミン受容体に対してパーシャルアゴニストとして作用することから、ドパミン受容体に結合することにより弱いドパミン作用を示すとされています。

適応症、服用方法、使用方法

統合失調症
通常、成人には1日6〜12mgを開始用量、1日6〜24mgを維持用量とし、1回又は2回に分けて経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減するが、1日量は30mgを超えないこと。

●双極性障害における躁症状の改善
通常、成人にはアリピプラゾールとして12〜24mgを1日1回経口投与する。
なお、開始用量は24mgとし、年齢、症状により適宜増減するが、1日量は30mgを超えないこと。

●うつ病・うつ状態(既存治療で十分な効果が認められない場合に限る)
通常、成人にはアリピプラゾールとして3mgを1日1回経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減するが、増量幅は1日量として3mgとし、1日量は15mgを超えないこと。

うつ病・うつ状態に対して本剤単独投与での有効性は確認されていないことから、本剤は選択的セロトニン再取り込み阻害剤又はセロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤等と併用することとされています。

 

●小児期の自閉スペクトラム症に伴う易刺激性
通常、アリピプラゾールとして1日1mgを開始用量、1日1〜15mgを維持用量とし、1日1回経口投与する。
なお、症状により適宜増減するが、増量幅は1日量として最大3mgとし、1日量は15mgを超えないこと。


警告

糖尿病性ケトアシドーシス、糖尿病性昏睡等の死亡に至ることもある重大な副作用が発現するおそれがあるので、本剤投与中は高血糖の徴候・症状に注意すること。特に、糖尿病又はその既往歴もしくはその危険因子を有する患者には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合のみ投与することとし、投与にあたっては、血糖値の測定等の観察を十分に行うこと。

投与にあたっては、あらかじめ上記副作用が発現する場合があることを、患者及びその家族に十分に説明し、口渇、多飲、多尿、頻尿、多食、脱力感等の異常に注意し、このような症状があらわれた場合には、直ちに投与を中断し、医師の診察を受けるよう、指導すること。


使用できない場合(禁忌)

・昏睡状態の患者
[昏睡状態を悪化させるおそれがある。]

・バルビツール酸誘導体・麻酔剤等の中枢神経抑制剤の強い影響下にある患者
[中枢神経抑制作用が増強されるおそれがある。]

・アドレナリンを投与中の患者
(アドレナリンをアナフィラキシー緊急治療に用いる場合を除く)

・本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者


使用するにあたっての注意事項

・眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意すること。

・統合失調症の場合、興奮、敵意、誇大性等の精神症状が悪化することがあるので、観察を十分に行い、悪化が見られた場合には他の治療方法に切り替えるなど適切な処置を行うこと。前治療薬からの切り替えの際には前治療薬の用量を徐々に減らしつつ、本剤の投与を行うことが望ましい。

・統合失調症、双極性障害における躁症状の改善、うつ病・うつ状態(既存治療で十分な効果が認められない場合に限る)の場合、急性に不安、焦燥、興奮の症状を呈している患者に対し、本剤投与にて十分な効果が得られない場合には、鎮静剤の投与等、他の対処方法も考慮すること。

・糖尿病性ケトアシドーシス、糖尿病性昏睡等の死亡に至ることもある重大な副作用が発現するおそれがあるので、本剤投与中は、口渇、多飲、多尿、頻尿、多食、脱力感等の高血糖の徴候・症状に注意するとともに、糖尿病又はその既往歴もしくはその危険因子を有する患者については、血糖値の測定等の観察を十分に行うこと

・低血糖があらわれることがあるので、本剤投与中は、脱力感、倦怠感、冷汗、振戦、傾眠、意識障害等の低血糖症状に注意するとともに、血糖値の測定等の観察を十分に行うこと。

・本剤の投与に際し、あらかじめ副作用が発現する場合があることを、患者及びその家族に十分に説明し、高血糖症状(口渇、多飲、多尿、頻尿、多食、脱力感等)、低血糖症状(脱力感、倦怠感、冷汗、振戦、傾眠、意識障害等)に注意し、このような症状があらわれた場合には、直ちに投与を中断し、医師の診察を受けるよう、指導すること。

・原疾患による可能性もあるが、本剤投与後に病的賭博(個人的生活の崩壊等の社会的に不利な結果を招くにもかかわらず、持続的にギャンブルを繰り返す状態)、病的性欲亢進、強迫性購買、暴食等の衝動制御障害があらわれたとの報告がある。衝動制御障害の症状について、あらかじめ患者及び家族等に十分に説明を行い、症状があらわれた場合には、医師に相談するよう指導すること。また、患者の状態及び病態の変化を注意深く観察し、症状があらわれた場合には必要に応じて減量又は投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。

・うつ病・うつ状態を有する患者に本剤を投与する場合、以下の点に注意すること。

①うつ症状を呈する患者は希死念慮があり、自殺企図のおそれがあるので、このような患者は投与開始早期ならびに投与量を変更する際には患者の状態及び病態の変化を注意深く観察すること。

②不安、焦燥、興奮、パニック発作、不眠、易刺激性、敵意、攻撃性、衝動性、アカシジア/精神運動不穏等があらわれることが報告されている。また、因果関係は明らかではないが、これらの症状・行動を来した症例において、基礎疾患の悪化又は自殺念慮、自殺企図、他害行為が報告されている。患者の状態及び病態の変化を注意深く観察するとともに、これらの症状の増悪が観察された場合には、服薬量を増量せず、徐々に減量し、中止するなど適切な処置を行うこと。

③自殺目的での過量服用を防ぐため、自殺傾向が認められる患者に処方する場合には、1回分の処方日数を最小限にとどめること。

④家族等に自殺念慮や自殺企図、興奮、攻撃性、易刺激性等の行動の変化及び基礎疾患悪化があらわれるリスク等について十分説明を行い、医師と緊密に連絡を取り合うよう指導すること。

・本剤の投与により体重の変動(増加、減少)を来すことがあるので、本剤投与中は体重の推移を注意深く観察し、体重の変動が認められた場合には原因精査(合併症の影響の有無等)を実施し、必要に応じて適切な処置を行うこと。

・他の抗精神病薬を既に投与しているなど血清プロラクチン濃度が高い場合に本剤を投与すると、血清プロラクチン濃度が低下し月経が再開することがあるので、月経過多、貧血、子宮内膜症などの発現に十分注意すること。

・嚥下障害が発現するおそれがあるので、特に誤嚥性肺炎のリスクのある患者に本剤を投与する場合には、慎重に経過を観察すること。

・抗精神病薬において、肺塞栓症、静脈血栓症等の血栓塞栓症が報告されているので、不動状態、長期臥床、肥満、脱水状態等の危険因子を有する患者に投与する場合には注意すること。


副作用

<主な副作用>
傾眠、不眠、アカシジア、体重増加、悪心、嘔吐 など

適応症により副作用の頻度は異なりますが、傾眠、不眠、アカシジア、体重増加等が起こりやすいとされています。

 

<重大な副作用>
悪性症候群
遅発性ジスキネジア
麻痺性イレウス
アナフィラキシー
横紋筋融解症
糖尿病性ケトアシドーシス、糖尿病性昏睡
低血糖
痙攣
無顆粒球症、白血球減少
肺塞栓症、深部静脈血栓症
肝機能障害


体内動態

最終相半減期:61時間
代謝:主として肝代謝酵素CYP3A4及びCYP2D6で代謝される

半減期が長いことから、定常状態に到達するまでの時間が長いため、投与2週間の間は増量しないことが望ましいとされています。

飲み合わせ(相互作用)

<併用禁忌>
・アドレナリン(アナフィラキシーショックの場合を除く)
アドレナリンはアドレナリン作動性α、β受容体の刺激剤であり、本剤のα受容体遮断作用によりβ受容体刺激作用が優位となり、血圧降下作用が増強される。

<併用注意>
・中枢神経抑制剤
(バルビツール酸誘導体、麻酔剤等)
ともに中枢神経抑制作用を有する。

・降圧剤
ともに降圧作用を有する。

・抗コリン作用を有する薬剤
ともに抗コリン作用を有する。

・ドパミン作動薬
(レボドパ製剤等)
本剤はドパミン受容体遮断作用を有することからドパミン作動作用を減弱するおそれがあるので、投与量を調整するなど慎重に投与すること。

・アルコール(飲酒)
相互に中枢神経抑制作用を増強させることがある。

・CYP2D6阻害作用を有する薬剤
(キニジン、パロキセチン等)
本剤の主要代謝酵素であるCYP2D6を阻害するため本剤の血中濃度が上昇するおそれがある。

・CYP3A4阻害作用を有する薬剤
(イトラコナゾール、クラリスロマイシン等)
本剤の主要代謝酵素であるCYP3A4を阻害するため本剤の血中濃度が上昇するおそれがある。

・肝代謝酵素(特にCYP3A4)誘導作用を有する薬剤
(カルバマゼピン、リファンピシン等)
本剤の主要代謝酵素であるCYP3A4の誘導により本剤の血中濃度が低下するおそれがある。


(注意事項)
作成日時の時点における医薬品情報を使用して作成しております。
医薬品を使用する前には、必ず最新の添付文書を確認するようにしてください。

-医薬品情報

Copyright© yakugaku lab , 2020 All Rights Reserved Powered by AFFINGER5.