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インターフェロンγ(IFN-γ)

インターフェロンγ(IFN-γ)は、免疫系において重要な役割を果たすサイトカインの一つであり、主にT細胞やナチュラルキラー(NK)細胞から分泌される。インターフェロンγは、感染に対する免疫応答や腫瘍免疫において重要な役割を果たすだけでなく、免疫系の調節にも深く関与している。

特徴

  1. 免疫系での主要なサイトカイン
    • IFN-γは、免疫系のさまざまな細胞によって分泌され、細胞間での情報伝達を行う。
  2. ホモダイマーとして機能
    • IFN-γは、二つの同じサブユニットからなるホモダイマー構造を取る。

作用メカニズム

  1. 免疫応答の調整
    • IFN-γは、免疫細胞(特にマクロファージやB細胞、T細胞)の活性化を促進し、炎症応答を引き起こす。
  2. マクロファージの活性化
    • IFN-γは、マクロファージを活性化し、抗菌・抗ウイルス活性を増強する。これにより、細胞内病原菌の排除が促進される。
  3. 抗ウイルス作用
    • IFN-γは、ウイルスに感染した細胞に対する免疫応答を強化し、ウイルスの複製を抑制する。
  4. T細胞の誘導
    • IFN-γは、CD4ヘルパーT細胞の誘導に関与し、Th1細胞の分化を促進する。Th1細胞は、細胞性免疫を強化する。
  5. MHCクラスIとIIの発現促進
    • IFN-γは、MHCクラスIおよびクラスII分子の発現を促進し、抗原提示能力を強化する。これにより、T細胞による認識が効率的に行われる。

役割

  1. 感染症に対する防御
    • IFN-γは、細菌やウイルスに感染した細胞を認識し、免疫細胞を活性化することで感染の拡大を防ぐ。
  2. 腫瘍免疫
    • 腫瘍細胞に対する免疫応答を高め、腫瘍の進行を抑制する役割を担う。腫瘍の免疫監視機能を強化し、腫瘍細胞の排除を促進する。
  3. 自己免疫疾患
    • IFN-γは過剰に働くと、自己免疫疾患の原因となることがある。関節リウマチなどの自己免疫疾患において、IFN-γの過剰活性が病態に寄与する。
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