◉名称
一般名:アトロピン硫酸塩

◉分類
アトロピン製剤
◉薬効薬理
アセチルコリン、ムスカリン様薬物に対し競合的拮抗作用をあらわす(抗コリン作用)。
この作用は、平滑筋、心筋及び外分泌腺のムスカリン受容体に対し特に選択性が高く、消化管、胆管、膀胱、尿管等の攣縮を緩解すると共に、唾液、気管支粘膜、胃液、膵液等の分泌を抑制する。心臓に対し、低用量では通常徐脈があらわれるが、高用量では心拍数を増加させる。
◉効能・効果
胃・十二指腸潰瘍における分泌並びに運動亢進、胃腸の痙攣性疼痛、痙攣性便秘、胆管・尿管の疝痛、有機燐系殺虫剤・副交感神経興奮剤の中毒、迷走神経性徐脈及び迷走神経性房室伝導障害、その他の徐脈及び房室伝導障害、麻酔前投薬、ECTの前投与
◉相互作用
◉薬物動態学的相互作用に関与する要因
- 本剤がジギタリス製剤の血中濃度を上昇させ、ジギタリス中毒が現れることがある
◉薬力学的相互作用に関与する要因
- 抗コリン作用を示す薬剤との併用により、抗コリン作用が増強される
- MAO阻害薬との併用により、抗コリン作用が増強される
- プラリドキシムの血管収縮作用により、両剤を併用すると本剤の組織移行性が低下する
◉副作用
◉主な副作用
散瞳、視調節障害、緑内障、口渇、吐き気、嘔吐、嚥下障害、便秘、排尿障害、頭痛、頭重感、記銘障害、動悸、呼吸障害、発疹、顔面潮紅など
◉重大な副作用
頻脈、全身潮紅、発汗、顔面浮腫
[ショック、アナフィラキシー様症状]
コメント