アトモキセチン塩酸塩

アトモキセチン塩酸塩

薬剤名

一般名:アトモキセチン塩酸塩
代表薬剤の商品名:ストラテラ

構造

薬効分類

注意欠陥・多動性障害治療剤
(選択的ノルアドレナリン再取り込み阻害剤)

薬効薬理・作用機序

選択的にノルアドレナリントンランスポーターに結合し、ノルアドレナリンの再取り込みを阻害することにより、シナプス間隙中のノルアドレナリンを上昇させ、神経系の機能を亢進するとされている。また、前頭前野のドパミン濃度を優位に上昇させることにより実行機能(目的にかなった思考や行動を組み立て表現する機能)を活性化させるとされている。
なお、側坐核における細胞外ドパミン濃度には影響を与えないことから、薬物依存を起こしにくいとされている。

適応症

●注意欠陥/多動性障害(ADHD)

禁忌

1.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
2.MAO阻害剤(セレギリン塩酸塩、ラサギリンメシル酸塩)を投与中あるいは投与中止後2週間以内の患者
3.重篤な心血管障害のある患者
[血圧又は心拍数を上昇させ、症状を悪化させるおそれがある。]
4.褐色細胞腫又はその既往歴のある患者
[急激な血圧上昇及び心拍数増加の報告がある。]
5.閉塞隅角緑内障の患者
[散瞳があらわれることがある。]

体内動態

主にCYP2D6で代謝される
半減期:約4時間

相互作用

1)薬力学的相互作用

・MAO阻害薬(禁忌)
(セレギリン塩酸塩、ラサギリンメシル酸塩)
MAO阻害薬と併用することにより脳内モノアミン濃度が上昇することがある
・β受容体刺激薬
心血管系への作用が強く現れることがある。
・昇圧作用を有する薬剤
(ドパミン塩酸塩 等)

血圧が上昇するおそれがある。
・ノルアドレナリンに影響する薬剤
(三環系抗うつ薬、メチルフェニデート 等)

細胞外ノルアドレナリン濃度が上昇することによる相加作用、相乗作用が現れることがある。

2)薬物動態学的相互作用

・CYP2D6阻害薬
(パロキセチン塩酸塩水和物 等)

本剤の血中濃度が上昇することがある。

副作用

1)主な副作用

頭痛、食欲減退、腹痛、悪心 など

2)重大な副作用

肝機能不全
アナフィラキシー

類似薬との比較

コンサータ(成分:メチルフェニデート)と異なり、側坐核のドパミン濃度に影響を与えないため、薬物乱用を起こしにくいとされている

補足

眠気・めまい等が認められることがあるため、自動車の運転等に気をつける必要がある
心血管系への影響を観察するため、定期的に血圧、心拍数を測定する必要がある
十分な効果が発現するまでに6〜8週間必要とされている
小児において投与初期に体重増加抑制、成長遅延が報告されている
(成長が思わしくないときは、減量または中断等を考慮する必要がある)
カプセル剤は眼球刺激性があるため、脱カプセルしない


(注意事項)
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