てんかんは、大脳の神経細胞が過剰かつ同期して興奮することで、てんかん発作を繰り返す疾患である。通常、脳では興奮性の神経伝達と抑制性の神経伝達のバランスが保たれている。
しかし、このバランスが崩れて神経細胞が過剰に興奮すると、多数の神経細胞に異常な電気活動が生じ、発作として現れる。
覚えること
- てんかんは、大脳ニューロンの過剰な電気活動によって発作を繰り返す疾患である。
- 発作は大きく、焦点発作(部分発作)と全般発作に分けて考える。
- 焦点発作では、意識が保たれる場合と障害される場合がある。
- 検査では、脳波で異常な電気活動を確認し、MRI・CTで原因となる脳病変を調べる。
しもっち発作の正体は大脳ニューロンの異常な電気活動です。その電気活動がどこで起こるかによって、意識がなくなったり、手だけが動いたり、全身がけいれんしたりと症状が変わります。
【分類】
てんかんを考えるときは、まず「発作が脳の一部から始まるのか、それとも広い範囲で起こるのか」に注目する。
また、てんかんの原因は、遺伝的要因、脳の構造的異常、感染、代謝異常、免疫異常などさまざまである。
- 特発性てんかん:明らかな脳の器質的病変を認めず、遺伝的背景が関与するもの
- 症候性てんかん:脳血管障害、脳腫瘍、頭部外傷など、原因となる脳病変が明らかなもの
- 潜因性てんかん:原因となる病態が推定されるが、明確に特定できないもの
【発作】
発作型を覚えるときは、症状を丸暗記するのではなく、①脳の一部から始まるか、②意識は保たれているか、③どのような運動が起こるかの3点で整理すると判断しやすい。
焦点発作
● 意識が保たれる焦点発作
従来の単純部分発作に相当する。発作中も意識が保たれており、異常な電気活動が生じた脳領域に対応した症状が現れる。
例えば、運動野に焦点があれば、手や顔など身体の一部にけいれんが生じることがある。
異常な興奮が隣接する運動野へ次々と広がると、けいれんする部位も順番に広がっていく。



● 意識障害を伴う焦点発作
従来の複雑部分発作に相当する。発作中に意識が障害され、発作後にその間の出来事を覚えていないこともある。側頭葉などに焦点をもつ場合があり、口をもぐもぐ動かす、手を繰り返し動かすなどの自動症がみられることがある。また、焦点発作の異常な興奮が両側へ広がると、焦点から両側強直間代発作へ移行することがある。
全般発作
ポイント
- 欠神発作:意識障害はあるが、けいれんは認められない。
- ミオクロニー発作:一瞬の筋収縮であり、持続的な筋収縮ではない。
- 脱力発作:筋肉が異常に収縮するのではなく、筋緊張が突然失われる。
- 焦点発作:必ず意識障害を伴うわけではない。
【検査】
脳波検査(EEG)
てんかんでは神経細胞に異常な電気活動が生じるため、脳波検査は発作性の異常放電をとらえるための重要な検査である。
脳波では、てんかん性放電として棘波、鋭波、棘徐波複合などがみられることがある。
また、発作型によって特徴的な脳波所見を示す場合がある。
| 発作 | 代表的な脳波所見 |
|---|---|
| 欠神発作 | 約3 Hz棘徐波複合 |
| 強直間代発作 | 発作時に全般性のてんかん性放電がみられる |



脳波=異常な電気活動を見る
MRI・CT=発作の原因となる脳の病変を探す
と役割を分けて覚えると問題を切りやすいよ。
MRI・CT
MRIやCTでは、脳腫瘍、脳血管障害、頭部外傷後の病変など、
てんかん発作の原因となり得る脳の構造的異常を調べる。
特にMRIは脳の構造を詳細に評価することができ、てんかんの原因となる病変の検索に重要である。
国家試験での狙い目
てんかんでは、発作の名称だけを覚えるのではなく、症状や脳波所見から「どの発作か」を判断できることが重要である。
- 意識は保たれている?
意識が保たれたまま身体の一部に運動・感覚症状が現れる場合は、焦点発作を考える。 - 意識が一瞬なくなるだけ?
数秒程度の意識消失を繰り返し、けいれんをほとんど伴わない場合は、欠神発作を考える。 - 全身が硬くなったあと、ガクガクする?
「強直 → 間代」の順に全身のけいれんがみられる場合は、強直間代発作を考える。 - 筋肉が一瞬だけビクッとする?
電気が走ったような瞬間的な筋収縮がみられる場合は、ミオクロニー発作を考える。 - 突然、力が抜けて倒れる?
姿勢を保つ筋肉の緊張が突然失われる場合は、脱力発作を考える。 - 特徴的な脳波は?
「約3 Hz棘徐波複合」が示された場合は、欠神発作を強く疑う。











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