覚えること
- てんかん治療では、まず発作型を見極めることが重要である。
- 抗てんかん薬は、発作型に応じて選択する。
- 薬物療法は基本的に少量から開始し、徐々に投与量を調節する。
- 可能な場合は単剤治療から開始する。
- 発作が十分に抑えられない場合は、診断・発作型・服薬状況などを再確認したうえで薬剤変更や併用を検討する。
治療の基本
てんかんでは、すべての患者に同じ抗てんかん薬を使用するわけではない。治療では、まず「どのような発作が起こっているのか」を確認することが重要である。焦点発作なのか、全般発作なのか、さらに欠神発作やミオクロニー発作など、発作型によって有効な薬物が異なる。
そのため、発作の症状や脳波所見から発作型を判断し、その発作型に適した薬剤を選択することが治療の基本となる。
しもっち抗てんかん薬の投与方法
抗てんかん薬は長期間使用することが多いため、効果だけでなく副作用にも注意しながら投与量を調節する。
一般に少量から開始し、発作の抑制状況や副作用を確認しながら徐々に増量する。
可能な場合は単剤治療から開始し、十分な効果が得られない場合には薬剤の変更や併用を検討する。
発作型を確認する→発作型に合った薬を選択する→少量から開始する
→効果・副作用を確認しながら調節する→効果不十分なら診断・服薬状況などを再評価する
発作型と薬剤選択
抗てんかん薬の選択では、発作型との組み合わせが国家試験でも重要である。
焦点発作
焦点発作では、カルバマゼピン、ラモトリギン、レベチラセタムなどが代表的な薬物として挙げられる。
欠神発作
欠神発作ではエトスクシミドなどが重要である。
欠神発作では、短時間の意識消失に加えて、脳波の約3 Hz棘徐波複合を手掛かりにすると薬剤選択につなげやすい。



ミオクロニー発作
ミオクロニー発作では、バルプロ酸、レベチラセタム、クロナゼパムなどが用いられる。
症例では「筋肉が一瞬ビクッと収縮する」という症状から発作型を判断できるようにしておく。
強直間代発作
強直間代発作では、バルプロ酸、ラモトリギン、レベチラセタムなどが用いられる。
薬剤選択では発作型だけでなく、年齢、併存疾患、妊娠可能性、併用薬などの患者背景も考慮する。
発作を悪化させる薬に注意
抗てんかん薬であっても、すべての発作に有効とは限らない。
例えばカルバマゼピンやフェニトインは、欠神発作など一部の発作型を悪化させることがある。
「抗てんかん薬だから、どの発作にも使える」ではない。
国試では「有効な薬」だけでなく、その発作型には適さない薬を選ばせることもある。
妊娠可能性のある女性
抗てんかん薬を選択する際には、妊娠可能性も重要な患者背景となる。特にバルプロ酸では胎児への影響が問題となるため、妊娠中または妊娠する可能性のある女性では、治療上の必要性とリスクを十分に考慮する必要がある。
てんかん重積状態
てんかん発作が長時間持続したり、意識が回復しないまま発作を繰り返したりする状態をてんかん重積状態という。てんかん重積状態では、まず発作を速やかに停止させることが重要であり、ジアゼパム、ロラゼパム、ミダゾラムなどのベンゾジアゼピン系薬が重要となる。
国家試験での狙い目
- 症状から発作型を見極めることが最初のポイントである。
- 発作型 → 適した薬の組み合わせを判断できるようにする。
- 欠神発作では約3 Hz棘徐波複合を手掛かりにする。
- 抗てんかん薬でも発作型によっては悪化させることを押さえる。
- 薬剤選択では妊娠可能性、併存疾患、副作用、相互作用など患者背景も確認する。
- てんかん重積状態では、発作を速やかに止める薬を考える。



①どんな発作? → ②その薬はその発作に使える? → ③患者背景に問題はない?この3段階で考えると、症例問題でもかなり選択肢を切りやすくなるよ。







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